エアビーオンライン体験の衝撃と自分の戦略ミス

(2020年9月1日) エアビーオンライン 体験の衝撃たるやものすごかった。
そして今日のオンライントラベルの活況を見ると、そのときの勘が正しかったと自分を褒めたい。

だけど、自分ははじめに大きく戦略を誤った。
4月10日にオンライン体験が満を持してリリースされてその完成度の高さに心踊った。
世界的にロックダウンが起こる中、バーチャルな体験に対するニーズの高まりを
考えうる限り最高の形で商品化されてリリースされたものだと思う。

その革新性とエアビーの集客力を鑑み、スタートダッシュで体験を出しまくろうと
アイデアを絞り出して2日間で6個のオンライン体験を申請した。

・京都の桜ハンティング体験
・伏見稲荷共同参拝体験
・ハイライト京都体験
・日本ウィスキー体験
・日本のエアビーホストと観光産業の未来を語ろう
・家庭幼稚園で一緒に遊ぼう

まず根本的に間違っていたのは日本の中で秀でようとしていたことだ。
オンライン体験は全世界で同時リリースで、世界中の体験が同じ商品棚に並ぶのだ。

(知り合いの料理体験ホストは、日本の料理体験はまだ少ないのに料理体験は飽和状態で新規申請はできないと言われたときになぜと聞いたら世界中で料理体験が飽和状態で、日本国内の話は関係ないのですと言われたらしい)

ライバルは日本国内の他の体験ではなく、世界中の体験なのだ。
そして同時に潜在的顧客は日本を旅行する外国人ではなく、体験に興味をもってくれる世界中の人全てなのだ。
正直なところ、オンライン体験の革新性を見誤っていた。


そうなると取るべき戦略は、たくさんのオンライン体験を申請することではなく
まずは世界でも特出するようなオンライン体験を1つ磨き上げて、掲載させることだった。

実際に自分の6つの体験はことごとく書類審査で落ちて、時間だけがたっていった。
観光産業の未来を語ろうは具体性に欠けすぎるし、家庭幼稚園〜はそもそもエアビーで子供を使ってはだめだった。

日本ウィスキー体験が唯一書類が通ったが、どうしてもまずは伏見稲荷のオンライン体験を始めたくて、はじめのリハーサルは伏見稲荷体験に代えてもらった。

このために何度か伏見稲荷に通って、映像・写真を撮りためた。
伏見稲荷は自分のインバウンドツアーの原点ともいうべきところで内容には自信があったがリハーサルに落ちた。
理由としては、伏見稲荷は有名が故に、写真や情報がネットやYoutubeにたくさんあるので、違いが出しにくいというものだった。


何度か伏見稲荷の体験はトライしたが、良い形のものができず、
先にスタッフのアドバイス通り日本ウィスキー体験を先にリハーサルしたら受かりウィスキー体験が人気体験となり今に至っている。

現在、オンライン体験は大人気で書類審査で落ちるものも多く、受かっても2,3ヶ月待ちがざらで、世界中で3000以上の体験が審査待ちになっていると聞く。

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